米ニューヨークで行った競売で、 スペインの画家パブロ・ピカソの絵画 「ヌード、観葉植物と胸像」が、 史上最高額となる約1億640万ドル(約101億円)で 落札されました。 1932年に描かれたこの油絵作品は 前年亡くなった慈善家のコレクションでした。 これまでの最高額だったのは、 スイスの彫刻家アルベルト・ジャコメッティ の作品「歩く男」で、1億430万ドル(約99億円) だったそうです。
パブロ・ピカソ(1881年10月25日 - 1973年4月8日)は スペインのマラガに生まれ、 フランスで制作活動をした画家、素描家、彫刻家です。 父親は美術教師でした。 ピカソは、10歳ではじめて油彩画を制作し、 15歳でバルセロナ美術学校の入試課題作を見事にこなし 天才と言われていました。 普通、私たちが何かをモデルに描くときは、 その物体のある角度から見た「面」を再現しようとします。 しかしながら、ピカソの発想は、違っていました。 たとえば人物の顔を描こうとしたときに、 平面のキャンバスに正面の顔と横顔を同時に描こうと しました。 画面が砕けたガラスのようにみえるこの表現様式は、 あまりに斬新だったために当時の批評家には 理解されなかったそうです。 生涯におよそ13,500点の油絵と素描、 100,000点の版画、34,000点の挿絵、 300点の彫刻と陶器を制作し、 最も多作な美術家であるとギネスブックに記されています。 1911年9月にルーヴル美術館からレオナルド・ダ・ヴィンチの 名画『モナ・リザ』が盗まれた時、 ピカソは容疑者の一人として逮捕され、 1週間で釈放されたというエピソードも残っています。