ウミガメの一種タイマイの保護活動の一環として、 日本生まれのタイマイの 1歳のカメ5匹と3歳のカメ8匹が24日、 シンガポール沖に放流されました。 また、カメの発育が追跡できるように、 3歳のカメに衛星追尾装置が装着されました。 13匹のカメは、1997年と2002年に シンガポールの水族館から名古屋港水族館に 寄贈されたタイマイから生まれました。 今年初めに日本からシンガポールに運ばれ、 シンガポールで飼育されていたそうです。 タイマイ
タイマイは、インドネシア、セーシェル、モルディブ、 西インド諸島などで繁殖します。 日本の石垣島や黒島などは、タイマイの繁殖地としては 最北とされています。 「タイマイ」の和名の由来は、 「タイマイ」は漢字(旧字体)で書くと、 「毒消し」という意味になるそうで、 昔、タイマイを乾燥させて粉にし、解毒剤や熱さまし などに使われていた事からだそうです。 タイマイは甲長が約90センチ、体重は約70キロ程度で、 寿命は30年から50年と言われています。 亀は万年と言うほど長生きではありませんね。 成体になる前の甲羅はハート型をしていて、 成長するにつれて長く伸びていきます。 雑食性で、軟体動物や海藻、甲殻類、ウニ、 魚類、クラゲなどを捕食します。 ウミガメ科のほかの種と同様、 タイマイは捕食地から繁殖地へ向かうために、 驚くほど長い距離を移動します。 産卵が近付くと、メスは上陸して砂に穴を掘り、 その中に多数の卵を産みます。 卵を砂で覆うと、メスは卵を残して 海へ戻ってしまいます。 約60日で卵は孵化しますが、一生で最も危険な瞬間は、 孵化した子ガメが穴から海へ向かう時です。 子ガメはこの短い移動中に、カニやカモメの 餌食になってしまうことが多いのです。 また、国際的に保護されているにも関わらず、 タイマイの卵はいまだに世界各地で食用とされていて、 成体も食肉や見事な甲羅を目的とした乱獲の 対象となっています。 日本では甲板が鼈甲(べっこう)細工の原料と されていました。 鼈甲細工