英BBC放送は、史上もっとも高い標高で トラを発見したと発表しました。 BBCの探検隊がトラを発見したのは、 ヒマラヤ山脈の麓に位置するブータンの 標高4100メートルの地点です。 探検隊のリーダーは、トラの専門家で 「トラというのはジャングルの生き物だと思われてきた。 彼らの生息地は狭められつつあるが、 これほどの高さでも生きていけることがわかった。 ここはジャングルよりも安全だ」と喜びをあらわに したそうです。 撮影チームは、木や地面に設置した隠しカメラで 6週間にわたって撮影。 カメラは動くものがある時に録画を開始するよう 設定されていました。 ビデオには、標高4100メートルの地点で メスとオスのトラが1頭ずつ映っていたほか、 3000メートルの地点でも複数のトラが確認されました。 メスのトラは授乳中とみられたそうです。 環境保全団体「世界自然保護基金」によると、 過去1世紀でトラの数は10万頭から3200頭に激減していて、 11月にはロシアで、トラが生息している13か国が 参加して、2022年までにトラの数を倍増させる 方策を話し合う会議が開かれるということです。 トラの赤ちゃん
トラの出産直後の幼獣は体重0.8~1.6kgで、 生後18~24か月は、母親の縄張り内で生活します。 生後2年で幼獣の半数は命を落とし、 オスが幼獣を殺すことも多いそうです。 成獣になると、300kgになるものもいます。 寿命は約15年と考えられています。 トラは何より巨大な肉食獣として、 強い、勇猛といった印象があり、ことわざ等においては 何より恐ろしいもの、強いものの代表として 使われる例が多いですね。 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」 「虎視眈々(こし-たんたん)」 「前門の虎、後門の狼」 「虎に翼」 「虎の威を借る狐」 「虎の尾を踏む」 等など沢山あります。 また強い者や勇猛ぶりを、トラに喩えることがあります。 日本でも戦国武将武田信玄や上杉謙信はその武威をそれぞれ 「甲斐の虎」「越後の虎」と言われていました。 豊臣秀吉の家臣加藤清正が朝鮮出兵中に 虎狩りをした逸話は良く知られていますが、 これにあやかり、明治時代以降、多くの日本人が 虎狩りを行っています。 なかでも旧尾張藩主の徳川義親は シンガポールで虎狩りを行い、「虎狩りの殿様」として 知られているそうです。