ドイツ・ベルリン動物園の人気者、 シロクマのクヌートが、 年長のメスたちからイジメを受けているそうです。 3歳のクヌートは、数週間前から母親のトスカや 「花嫁候補」の2頭のメスと同じ檻で暮らしています。 ところが、メスの1頭がクヌートののど元に飛びかかり 噛み付こうとしたあと、クヌートを池に 突き落とすなどの行動が目撃されているということです。 けれども、飼育係は、よくあることだとして あまり心配していないと言うことです。 クヌート
クヌートは2006年12月5日にドイツのベルリン動物園で 生まれたホッキョクグマです。 母グマのトスカが育児放棄したため、 飼育係がクヌートと同時に生まれたもう1頭を 母グマから引き離し(もう1頭は生後4日目に死亡)、 人工哺育を行いドイツ国内のみならず 世界中での人気を集めました。 母親はカナダ生まれで、 旧東ドイツの国営サーカスで芸をしていました。 父親はミュンヘン動物園生まれです。 ホッキョクグマの人工哺育については、 種のあり方にふさわしくないため、 クヌートを薬殺処分するべきだとの 動物愛護活動家の記事が掲載され、 一時期、「安楽死の是非」についての議論が 巻き起こり、世界各国でも大きく報じられました。 ホッキョクグマは、雑食獣であるクマ類の中で 最も肉食性が強い種です。 同類では最大のサイズを誇り、 オスの成獣で体長2.5~3.0mで体重250~600kg。 メスは体長180~250cmで体重100~300kgほどです。 「地上最大の肉食獣」と称される事も多く、 野生下では主にアザラシなどを主食とし、 植物性のスゲや昆布なども食べます。 飼育下では主に馬肉や魚類などのほか、 栄養バランスを考慮し、果物や野菜などの 植物性の餌も与えられます。 旭山動物園の場合、1日に与える馬肉は9kg、 オオナゴが2.5kgだと言う事です。 寒冷地に適応していて、独特の体毛を有するほか、 耳介の小ささも適応の結果と考えられています。 なお泳ぎが上手いことで知られ、 長い首や流線型で小さな頭は遊泳への適応とされ、 何時間も氷海を泳ぐ事ができます。 ホッキョクグマとヒグマは、約15万2000年前に 共通の祖先から枝分かれしたと言われていますが、 昨今温暖化の影響もあり、 ヒグマとホッキョクグマの生息域が重なり 「ハイブリッド」と呼ばれる ヒグマとホッキョクグマの交配種が確認されて います。 ハイブリッドは体毛はホッキョクグマのように白いが、 盛り上がった肩と土を掘るための湾曲した長い爪など ヒグマの特徴を強く受け継いでいるということです。 ハイブリットのくま