世界保健機関(WHO)がアフリカで マラリア対策として配布している 殺虫剤を練り込んだ蚊帳に、 かえって局地的なマラリアの再流行をもたらす 恐れがあるとの研究結果が、18日 英医学誌の感染症専門誌に発表されました。 セネガルの首都ダカールにある仏研究機関 の現地研究施設では、殺虫剤処理された蚊帳を 2008年に導入した同国中部の村ディエルモで、 蚊帳の効果を調査しました。 医師らの研究チームは、蚊帳導入の1年半前 から4年間、村の住民500人以上に健康診断を 実施してマラリアの罹患者数を調べると同時に、 蚊の個体数を調査しました。 すると罹患者数は、蚊帳を導入した 08年8月~10年8月までは導入前の8%未満にまで 劇的に減少しましたが、 10年9月~12月の間に急増し、 導入前の84%になったことが分かりました。 一方、マラリア原虫を媒介する ハマダラ蚊の中で、蚊帳に使われている 殺虫剤合成ピレスロイドへの耐性を持つタイプの 占める割合が、07年の8%から10年末までに48%へと 急激に増えていることが確認されました。
WHOでは、アフリカ内のマラリア罹患による 死亡者数が2006年度に80万人で、 内85%の約68万人は5歳以下の子ども達と 発表しています。 この数はアフリカの全人口92,500万人に対し 0.07%に当たります。 他方、罹患者数は21,200万人のため 死者80万人の比率は0.38%です。 つまり、これらの数字が間違いないのであれば 99.62%の罹患者は死亡していないことになります。 アフリカでは、死亡原因の診断が明確に出来ないケースが多く、 マラリアではなく、栄養失調や衛生環境による病気など 様々な要因も考えられます。 ですから、国連のマラリア撲滅運動に対する 過剰なキャンペーンに疑問を感じる方も いるのではないでしょうか。 マラリアは、住民達にとって日本人の風邪に罹る 感覚に似ており、命に関わる病気ではないとの認識が あるそうです。 数年前、住友化学がマラリア予防用に開発した農薬蚊帳を 日本政府のODA(政府開発援助)により、 アフリカで大量配布し、その農薬の危険性について 問題になったことがありました。 使用農薬には発癌性や子どもの脳機能への発達障害も 疑われていています。 アフリカの農家では、蚊帳に練りこまれた農薬 関する知識は全くないため、 夜間、蚊帳の中で過ごす裸の子どもたちが 蚊帳の裾に体を巻きつけたり、 中には裾を口に入れてしゃぶることが予想されます。 マラリアよりも危険なものを与えられ、 知らず知らずに、体調を崩していく人々が 増えて行くのではないかと言う疑問は 拭いきれません。 ★☆ちょっと一言 ☆★ 合成防虫剤の危険性は、 私達の生活の中にもあります。 衣類の殺虫剤はナフタリンや、ミセスロイド、 ムシューダなどの商品は、テレビの宣伝も 印象的で、過去に使用したことがある方も いらっしゃると思います。 これらの、殺虫剤の成分が引き起こす毒性として、 頭痛、めまい、全身のだるさ、眼・鼻・のど・の刺激、 腎炎などがあります。 また、白内障を起こすおそれや発ガン性が 疑われるものもあります。 また、無臭だと言う事で、スプレータイプの 殺虫剤を使いすぎて、体調を崩すされる方も あるようです。 私も虫が苦手ですが、タンスには樟脳を使用して 蚊の多いところでは、暑くても出来るだけ長袖を 着るようにしています。 また、刺されたら、「ひょうたん水」をつけて、 市販のステロイド系の塗り薬は 使用しないようにしています。