乗馬中の事故で胸から下が麻痺した
英国の女性がバイオニックスーツを使って
ロンドン・マラソンに挑戦し、
スタートから16日後、見事ゴールしました。
バイオニックスーツを着て
フルマラソンを歩ききったのは
クレア・ロマスさん(32)が初めてだと言う事です。
ロマスさんは夫と13か月になる娘、
両親の声援を受けながら1日に2マイル(約3.2キロ)
ずつ歩きました。
レース当日にゴールできなかったため、
ロマスさんは公式記録には残らず
メダルも与えられません。
しかし、ロマスさんが成し遂げたことを認めて、
同じレースに参加したランナーたちが
自らが受け取ったメダルをロマスさんに
渡したそうです。
ロマスさんが着たバイオニックスーツは
コンピューターを内蔵しており、下肢がまひして、
立ったり、歩いたり、階段を上れなくなったり
した人でも動けるようにするというもので
価格は43,000ポンド(約550万円)だそうです。
バイオニックスーツ
義肢の歴史は古く、紀元前から、
四肢を失った人のために作られていました。
古代エジプトには、既に木製の義肢が存在しました。
現在発見されている世界最古の義肢は、
紀元前950~710年に生存していた女性の足の義指です。
欠損部位を補うための単なるアクセサリーではなく、
体重をかけて移動できるように設計されています。
また、イタリアのカプアからは、
古代ローマ時代の、木と銅で作られた義足が
発掘されています。
1500年ごろのヨーロッパでは
戦争で手足を失うことが多かったのですが、
義手や義足を使用して騎士や軍人を続けた人物が
多数居たそうです。
ヨーロッパでは代表的な人物として
鉄腕ゲッツの異名をとった、
義肢をつけた中世ドイツの騎士がいます。
ゲッツの使用していた義手は、剣や槍を握って
戦うことが出来たと自伝に記されています。
ゲッツの話に元気付けられることは多く、
ゲーテの戯曲としても有名であることから
四肢切断者へのケアとして現在でも
引き合いに出されます。
義肢をつける事が良いのかどうかは分かりませんが
小さな希望を生み出す事は出来るかも知れません。
鉄腕ゲッツ
★☆ちょっと一言 ☆★
予測の出来ない事故は
災害にしてもどうしようもありませんね。
けれども、その後どうのように苦しみを
乗り越えて行くかは、
その方の考え方やご家族などの支えによって
変わってくると思います。
ちょっとした、支えが希望をうみ出す事もあります。
苦しみや悩みは人それぞれですが、
私たちも、ひょうたん水、ひょうたんしゃんぷぅ
を通して、何か支えが出来ればと願っています。