今月6日、バルト海の底から世界最古とみられる 約230年前のシャンパンが発見されました。 海中55メートルに沈んでいた難破船から発見されたのは、 フランスのルイ16世から、ロシア皇族への贈り物の シャンパンだった可能性があるそうです。 海底という完璧な「冷暗所」にあったことが幸いして 保存状態がよく、製造年が確定すれば、 飲用可能なシャンパンとして世界最古となります。 テイスティングをしたワイン専門家らは、 「シャンパンには気泡が立っており、 濃い金色で、タバコの香りも強いが、 ブドウ、オークなどの濃厚な香りがあり、 味は甘いが酸味もある。 文句のつけようがないほど素晴らしい」 と、絶賛しています。 シャンパンは、ヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)の プレミアムブランドとみられています。 ヴーヴ・クリコは1772年にランスで創業しました。 「クリコ未亡人」という意味です。 ナポレオン一世の時代、ヴーヴ・クリコは ロシア宮廷でも大変もてはやされたそうです。 ヴーヴ・クリコ
バルト海は、北ヨーロッパに位置する地中海で、 ヨーロッパ大陸本土とスカンジナビア半島に囲まれた 海洋です。 面積40万平方km。平均深度は55mと浅い海洋です。 平均塩分濃度が全海洋平均の31.9パーミルと比べて 26パーミルとかなり低く、低水温のため、 冬季には結氷します。 バルト海の西端は、スウェーデンとデンマークに 挟まれたエーレスンド海峡で、幅はわずか7 kmしか ありません。 中世より、この海峡はバルト海沿岸諸国が 大西洋、北海への航路上必ず通過するルートでした。 その為、スウェーデンとデンマークでは 通行税をめぐる争いがあり、海峡には 要塞や城が設けられていました。 その中で有名な城が、デンマーク側にある シェイクスピアの「ハムレット」の舞台となった クロンボー城(世界遺産)です。 現在は両国間での争いはなく、船舶が航行できます。 バルト海