水不足が続くバングラデシュの北部の農村地帯で、 農民たちが何世紀も前から続く 「カエルの結婚式」を挙げるという 雨乞いの儀式が盛んに行われているそうです。 バングラデシュでは通常、6月~9月がモンスーンの 雨期にあたり、この時期の降雨量は年間降水量の 75%以上に相当します。 しかし、今年は、最も降雨の多い7月の雨量が 前年より36%少なかったということです。 「カエルの結婚式」では、 住人が一番よい服を着て列席します。 そして、カエルの「新郎新婦」は、 前頭部に赤く線を描かれて専用のザルに乗せられ、 バナナの葉のステージまで運ばれるのです。 列席者が歌を歌い、米や草を供えて式が終わると、 カエルは村の池に放されるというものだそうです。 効果のほどは分かりませんが、 ほのぼのとした雨乞いですね。 バングラディッシュ
日本でも各地に様々な雨乞いが見られます。 山頂で火を焚き、鐘や太鼓を鳴らして大騒ぎする というような雨乞いは、日本各地で見られました。 神仏に芸能を奉納する雨乞いは、 近畿地方に多く見られたそうです。 また、通常は水神が住むとして清浄を保つべき湖沼などに、 動物の内臓や遺骸を投げ込み、水を汚すことで 水神を怒らせて雨を降らせようとする雨乞い。 石の地蔵を縛り上げ、あるいは水を掛けて 雨を降らせるよう強請するという雨乞いなどもあります。 山伏や修験道の行者などが、神社などに、 一定期間こもったりして行う雨乞い。 神水を振り撒いて雨を模倣し、 あるいは火を焚いて煙で雲を表わし、 太鼓の大音量で雷鳴を真似るなど 降雨を真似ることで、実際の雨を誘おうとする 呪術的な雨乞いは、中部地方から関東地方に 多かったそうです。 雨乞いの阿か池「日本昔話」