ワインをテーマにした人気漫画で テレビドラマにもなった「神の雫」で 最高のワインであるとして、 フランスのシャトー・ル・ピュイの 2003年物が紹介されました。 その漫画は、各国語に翻訳されたため、 日本のほか韓国や米国からそのワインの注文が 殺到し、1本15ユーロ(約1700円) 程度だったワインが1000ユーロ (約11万3000円)以上で取引されるなど 銘柄の価格が高騰しました。 17世紀からワインを作り続けている フランス南部ボルドー地方のシャトー(醸造所)の 当主は「ワインは投機の対象ではない」として このほど、シャトー・ル・ピュイの2003年物の 出荷を停止しました。 出荷を止めた03年物1200本は、 10年後から計画的に放出する予定だということです。 漫画の内容は、世界的なワイン評論家の 遺産を得るために、実子と養子がテイスティングを 競うというお話です。 フランス国内では「神の雫」の評価は高く、 伝統あるワイン専門誌 「ラ・ルビュー・ド・バン・ド・フランス」は、 ワイン界に貢献したとして昨年の最高賞に この漫画の原作者、亜樹さんとオキモトさんを選びました。 フランス人以外が選ばれたのは初めてだそうです。
1610年に設立されたシャトー・ル・ピュイで 造られる赤ワインは、シャトー名と同じ名を持つ 「シャトー・ル・ピュイ」と「バルテレミ」の2種類です。 前者が有機栽培法で、 後者はビオディナミ(バイオダイナミック)農法です。 (ビオはギリシャ語で命の意味) 「有機栽培」は、農薬や除草剤、化学肥料を使用しない 農法です。オーガニックワインと呼ぶこともあります。 畑の畝には、雑草が生い茂っています。 このように、有機栽培においては除草剤を使用せず、 土を雑草ごと掘り起こして堆肥にしていたりします。 「雑草も自然の恵み」なのです。 このような健全な畑で育つブドウの平均樹齢は55年。 大地にしっかりと根を下ろし、土壌の深いところから、 ミネラル分をしっかりと吸い取り、 豊かな味わいをもたらします。 「ビオディナミ」は、これも農薬や除草剤、 化学肥料を使用しないという点では有機栽培と同じですが、 より厳格な規制に縛られているのがこの農法です。 ビオディナミワインまたは、ビオワインとも呼ばれます。 土壌やブドウに悪影響を与える化学調剤を一切使用せず 天体の動きを観測し、ブドウを摘む時期などを 決めています。 農薬など化学調剤を使用してブドウを栽培する場合、 ブドウに付く自然の酵母が殺されてしまっているため、 発酵を促すには酵母を再添加しなければなりません。 また、より多くの人に好まれる香りを付けるために 芳香性の酵母を加えたり、収穫されたブドウの糖度が低く、 アルコール度数が足りない場合は補糖を行うこともあります。 このような人為的な「操作」を、 ビオディナミでは禁じているのです。 シャトー・ル・ピュイのワイン造りには、どちらの製法も、 ブドウの収穫はすべて手摘みで行われ、 数回にわたって非常に厳しいブドウの選別が行われます。 「シャトー・ル・ピュイ」のみ酸化防止剤(SO2)を 使用しますが、それもごくごく限られた量に留め、 自然のままを保つ努力がなされています。 あえてワインがしみ込んだ古い樽を使用し、 毎週、熟成度を見るために試飲されます。 そして瓶詰めにおいては、 より外界の異物からワインを守るために、 コルク栓を蝋で封印します。 ですから一層、土地固有の繊細さが表現された 自然派のワインとしても最高のワインと 言われるのでしょうね。 ワイン講座 ★☆ちょっと一言 ☆★ ワインも、農薬や除草剤、化学肥料を 使用しない方が、おいしいのですね。 ひょうたん水も、地球のエネルギー、 宇宙のエネルギーでいっぱいの 清涼飲料水です。 馴染みのない味だと感じる方もいるかと思いますが ワインのように味わって飲むのも良いですね。