世界遺産に登録勧告されている
「平泉の文化遺産」(岩手)の一部となる
毛越(もうつう)寺庭園内の池の立石が
傾いているのが見つかり、文化庁が1日、
発表しました。
東日本大震災の余震の影響とみられます。
文化庁によると、立石は高さ約2.3メートルで、
地表との間に5センチ程度の隙間が確認されました。
文化庁は「登録勧告への影響はないと考えている」
としています。
東日本大震災の影響は、様々な所で
これからも出てくるかもしれませんね。
毛越寺
東日本大震災の津波で浸水した、
資料館や旧家の土蔵に残された古文書などを
救い出す「文化財レスキュー」が活動しています。
国宝や国指定文化財以外の保全費用は、
寄付金や研究者らの自己負担でまかなわれています。
文化庁主導のレスキュー活動も「国指定ではない」
などの理由で国費ではなく寄付金に支えられています。
けれども、被災地の深刻な状況を考えると、
文化財を前面に出した募金も呼びかけにくいといい、
研究者らの善意に頼る厳しい状況となっているそうです。
文化庁によると、国指定文化財の被害は
建造物や美術品など約540件。
国指定以外は、被災地が広範囲で被害状況も
十分把握できていない。と言うことです。
現在もがれきに埋まったままの古文書などは多く、
がれきと一緒に撤去されたり、
カビなどで傷みが激しくなったりする
可能性が高まっています。
国指定文化財の被害状況では、
伊達政宗ゆかりの瑞巌寺(宮城県松島町)で
庫裏の漆喰壁の一部が剥落。
明治時代の美術評論家、岡倉天心が
茨城県北茨城市の断崖に建てた
「茨城大学五浦美術文化研究所六角堂」
(国登録有形文化財)は、土台だけを残して
消失しました。
瑞巌寺
六角堂↓
★☆ちょっと一言 ☆★
平泉の文化遺産が世界遺産暫定リストに
登載されたのは、平成13年4月でした。
そして、世界遺産委員会で審議・登録決定
がされるのが今年平成23年6月です。
長い間、遺産を守り続けてきた方々の
ご苦労も大変なものだと思います。
この文化財を守って行くためにも、
遺産登録されることを願っております。