インド・ムンバイのショッピングセンターに26日、
金貨や銀貨に加えてダイヤモンドの宝飾品まで買える
「世界初」の自動販売機がお目見えしました。
1000ルピー(約1600円)~3万ルピー(約4万7000円)の
サイズやデザインも様々な36種類の商品が購入でき、
支払いはクレジットカードかデビットカード、
または現金となっているそうです。
インド全土に宝飾店を展開するギタンジャリグループが
ヒンドゥー教の光の祭り「ディワリ」に合わせて
設置したものだということです。
インドは世界最大の貴金属類輸入・消費国で、
ディワリの際に金銀や宝石類を買うのは
縁起が良いとされているのだとか。
今後数か月で、各地のショッピングセンターや空港、
寺院などにも設置する計画だそうです。
インドのお祭りディワリ
ディワリは、ヒンドゥ教で一番大きなお祭りです。
10月か11月のどちらかに、2日間にわたって開催されます。
祭りは、インド古来の叙事詩「ラーマヤナ」に
由来しています。
ヒンドゥ教の神様、「ラーマ王子」が、
継母のたくらみによる父のいいつけで、
妻「シータ」と弟と一緒にジャングルに追放されます。
彼らはジャグルで暮らすことになるのですが、
妻のシータがとても美しかったので、
魔王「ラーバナ」に誘拐されてしまいます。
ラーマ王子は弟、猿の神様「ハヌマーン」と一緒に、
ラーバナと戦い、妻シータを取り戻します。
そして、14年ぶりに無事にアヨッデヤ(西インドの地名)
に帰国しました。
このラーマ王子の帰国を祝うお祭りが「ディワリ」です。
ディワリの準備は大仕事です。
まずは家を大掃除します。
家の大掃除をするとともに、家の修理をしたり
ペンキを塗り替えたりもします。
日本のお正月の準備に似ているかもしれません。
そして飾りものや電飾で、家の外や中を飾ります。
ディワリの1週間前ぐらいのバザールは、
飾りものを買い求める人でごった返しています。
また、男性や子供は洋服を、女性はサリー や
パンジャビドレスを新調します。
靴も新しいものにします。
さらに、お祭りには、甘いお菓子(ミターイ)が
欠かせません。
ディワリの当日か前日には、
ボーナスが支給され、甘いお菓子も一緒に
支給される場合が多いそうです。
ディワリの2日間は、家中の電気を昼間もずっと
付けたままにして家中のドアをあけたままにします。
そうすると、お金の神様ラクシュミーが、
家にやってくると考えられています。
夜になったらお祭りが始まります。
まず、陶器に動物性油脂を入れた、ろうそくのような
ものに火を灯し、家の内外に置きます。
これは、ラーマ王子の帰国を祝う灯りです。
そして、家にある全ての金のアクセサリーと
現金を、器の中に入れた牛乳の中に入れて、
神様に感謝のお祈りを捧げます。
お祈りが終わったら、花火をします。
ディワリは子供たちも楽しみにしているお祭りです。
なぜなら日本のお正月のお年玉と同様、
お小遣いをもらえるのだそうです。
ラーマヤーナあらすじ↓
http://yascovicci.exblog.jp/11088676/
ラーマヤーナ・アニメ 英語版↓
★☆ちょっと一言 ☆★
インド古来の叙事詩で、もう一つ有名なのが
「マハーバーラタ」です。
パーンダヴァ王家とカウラヴァ王家の間に起った
同族間戦争を主題としています。
原本はサンスクリットで書かれ、
全18巻、100,000詩節、200,000行を超えるとされ
これは聖書の4倍の長さに相当するそうです。
戦争はどの時代にも、苦しみと悲しみを
うみ出す事を、ずっと語り継いできているのに、
今なお、戦争が絶えないのは、残念なことですね。