先月、5匹の子犬を川に投げ込む少女の映像が ネットに投稿され、この動物虐待をした 少女が何処の誰なのかが問題となりましたが、 子犬たちはその後救出されていたことが 明らかになりました。 今は削除されている動画には、 赤いトレーナーを着た金髪の少女が、 鳴いている黒白柄の子犬たちを 白いバケツから取り出して次々と、 流れの速い川に投げ込んでいく姿が 映っていたそうです。 その後、ボスニア・ヘルツェゴビナの ルザ・パブロビッチさんが、 子犬5匹を救出して自宅のガレージで 育てている事がわかりました。 ルザさんは、1匹を飼い、残りの4匹については 里親を募集しているそうです。 ボスニア警察は、この少女を特定したと 発表しました。 この少女が動物虐待罪で有罪になれば 約1600円~54万円の罰金刑が適用される ということです。
ボスニア・ヘルツェゴビナは、 東ヨーロッパのバルカン半島北西部に位置する 共和制国家で、首都はサラエヴォです。 1990年代、セルビア人とクロアチア人の分離主義国家、 および事実上ボシュニャク人主導となった ボスニア・ヘルツェゴビナ中央政府の3者による争いは、 「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争」というニュースで 世界中が注目しました。 それぞれ自勢力から異民族を排除する目的で 虐殺や見せしめ的な暴行による追放を行う 目を覆うような映像が度々映像で流されました。 1995年に国際連合の調停で 和平協定デイトン合意に調印し、紛争は終結しましたが、 民族の対立は完全に解消されたわけではありません。 外務省の渡航情報にも、埋設地雷や不発弾の危険性、 銃器を使用した強盗事件の危険性について 十分な注意が必要であるとしています。 その様な状況の国で起きた、 今回の動物虐待のニュースは、平和な国の 人々から見ると、とても異常な事の様に感じます。 けれども、子犬を川に捨てた少女の背景には ひょっとすると、平和な国に住んでいる人には判らない 何か複雑なものがからんでいるのかも知れません。 命の大切さを教える立場の大人が、 憎みあい、殺し合いをしていては、 子供たちの心に思いやりや優しさが育つかどうかと 疑問に思いますね。 ボスニア内戦