ローマ法王庁のバチカン図書館が レプリカですが、中世・ルネサンス期の 貴重な本に実際に触れることができる展示を、 サンピエトロ広場近くで行っています。 展示されているのは、 1492年にローマ法王に就任し、 ルネサンス期を代表するアレクサンデル6世の 『クリスマス典礼書』。 詩人・哲学者・政治家として活躍した イタリアのダンテの『神曲』。 イタリアの詩人で『デカメロン』の著者 ジョバンニ・ボッカッチョなどの 14~18世紀にローマで花開いた 文化や思想、歴史に関する貴重な本や資料です。 また、バチカン図書館はコインやメダルの 豊富なコレクションで知られています。 本物の所蔵コインの展示とビデオで、 硬貨鋳造技術の進歩を学ぶことができます。
バチカン図書館にある最も著名な蔵書には、 最古の聖書写本として知られる「バチカン写本」 があります。 バチカン写本は聖書の写本の一つで、 4世紀に作られた旧約聖書・新約聖書の ギリシア語写本です。 バチカン写本は、シナイ写本、アレクサンドリア写本 と並び現存する三大ギリシャ語写本の一つです。 1475年以来、バチカン図書館の蔵書目録に 記録されており、写本の名はこれにちなみます。 この写本は何世紀もバチカンにより 隠されてきました。 1809年、ナポレオンはバチカン写本を ローマからパリに写し、調査をしました。 しかしナポレオンの没落により写本は 1815年にバチカンに戻され再び秘められたものと なりました。
バチカン図書館